平成法窓会
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模擬裁判2002
第4回模擬裁判の開催に寄せて
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岐路に立つ模擬裁判
裁判員制度挑戦再び
虚偽の自白
公判までのあらすじ
模擬裁判2003
第5回模擬裁判開催に寄せて
輝かしい伝統をさらに栄光あるものに
”司法民主化へのバロメーター”
「裁判員制度」への挑戦
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模擬裁判2016
平成法窓会による模擬裁判開催に寄せて
平成法窓会による模擬裁判復活
代表の挨拶
裁判員制度について
自白の任意性について
キャスト&スタッフ
模擬裁判2017
平成法窓会による模擬裁判開催に寄せて
第7 回模擬裁判に寄せて
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正当防衛について
殺意の認定について
殺意の認定のモニュメント的争点と脚本上の演出
キャスト&スタッフ
模擬裁判2018
平成法窓会による模擬裁判開催に寄せて
罪と罰のかなた第8回模擬裁判に寄せて
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明日は我が身?
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継続は力なり 顧問小暮徳雄
開学四年目に“こけら”を落とした模擬裁判も、今年で三回目を迎えた。たとえば出版界で囁かれる三号雑誌という言葉が示すように、この種の企画や事業を学生が自力で立ち上げ、継承し、発展させることは、大変な難事といえよう。まだ“伝統”と呼べるほどの実績があるわけではないが、どうか本学の模擬裁が大学祭恒例の行事として後輩たちに引き継がれ、やがて良き伝統が形成されることを期待したい。 いうまでもなく、裁判には民事裁判や行政裁判、あるいは国際裁判など、多くの種類や方式がある。したがって大学の模擬法廷は、裁判の実態に即し、また現在の世相を映しながら、バラエティに富むことが望ましいであろう。とはいえ、今回もいろいろな事情で、全二回と同じように参審制を基調とした刑事裁判が催されるになった。 よろず変革の時代を迎えて、ご多分にもれず、我が国の司法制度も大きく変わろうとしている。先ごろ公表された司法制度改革審議会の最終意見書は、二十一世紀に向けた刑事司法のあるべき姿として「裁判員制」の導入を提案した。これは職業裁判官と市民が一体となって合議し、有罪か無罪か、あるいはどんな刑罰が相当か、を決める方式で、参審制の一種といってよいであろう。今年の模擬裁が、司法改革の趣旨に沿って、裁判員制を採用したことは、いわば改革案の“先導的試行”という意味をもっており、おのずから、これまでの参審制とはひと味ちがうものとなるのではないか。 一方、今回の催しは、裁判員制と並んで「冤罪」をテーマとしている。冤罪という言葉は、もともと野山を自由に跳ね回っていた兔が、いわれなく囚われの身となることを意味しているが、神ならぬ人間の営みである捜査や裁判にも、冤罪や誤判の危険を避けることはできない。これまで、ともすれば“蚊帳の外”におかれてきた犯罪被害者の復権が叫ばれている昨今とはいえ、無実の者が有罪とされ、処罰されることは古今東西変わることのない、刑事司法におけえる最大の不正義である。学生諸君が裁判員制という方式のもとで、この古く新しい問題にどう切り込むのか、まことに興味ぶかい。 模擬裁判を成功に導くには、優れた脚本や正確な“司法考証”に加えて、ある種ドラマ性が求められる。代表の辻君は、昨年の模擬裁にも証人役として登場し熱の入った演技で好評を博した。とかく、単調になりがちな法廷場面の長丁場を支えるためには裏方役のご苦労もさることながら、とりわ共演者各自の役柄に対する感性と演技力が不可欠であろう。いたずらに奇をてらうことなく、堂々と日頃の精進を披露し、わが平成国際大学の知的水準の高さを天下に示してほしい。 いよいよ開幕のベルがなろうとしている。ご来場の皆様方をはじめご支援を頂いた多くの関係者の方々に感謝しつつ・・。